平成23年度 ミニ展示「学びをつくる~高井蘭山の著作を通して~」

2021/02/26
会期
平成23年11月07日(月)~11月25日(金)
会場
附属図書館1階入り口展示ケース
入場料
無料

往来物は、読み・書き、実用的な知識を身につけるために、江戸時代を中心に広く人々に用いられた書物でした。内容は非常に多様で、いろは文字や各種用語をはじめ、武士の書簡や家訓、中国の古典なども収録されました。往来物の刊行が進むにつれ、理解するには難しい内容や学ぶべき様々な事項について、より学びやすく、わかり やすく、様々な工夫が施されました。このことは現代の教科書や参考書などにも通じるものといえます。

 中でも高井蘭山(1762-1839)は、江戸時代後期の武家出身の戯作者の一人で、漢籍や字書、往来物などについて子供にも分かりやすく、役立つ内容とすることに力を尽くしました。本展示では、当館所蔵資料から蘭山の著作の一部をご紹介し、200年以上前に行われた学びの工夫の一端に触れていただきました。

(監修:黒石陽子 [本学日本語・日本文学研究講座教授])


展示資料

  1. 妙義詣 寛政6(1794)年
  2. 消息女往来 文化2(1805)年 
  3. 女古状揃園生竹 文政5(1822)年
  4. 御成敗式目詳解 天保7(1836)年
  5. 江戸往来示蒙鈔 天保8(1837)年
  6. 三字経抄 嘉永7(1854)年
  7. 女重宝記 弘化4(1847)年