おもちゃ絵・絵双六で遊ぼう① 組上絵(くみあげえ)・立版古(たてばんこ)

2021/08/02
会期
令和3年8月~
会場
図書館Webサイト上
問合せ先
附属図書館 サービスカウンター

 「おもちゃ絵」とは、子供の手遊びのために描かれた色鮮やかな浮世絵である錦絵(にしきえ)のことです。江戸時代後期から近代にかけて多数制作・出版されました。
 切り抜いたり、組み立てたりする立版古(たてばんこ)や着せかえ絵、凧絵(たこえ)のようにそのまま遊べるもの、また、遊びながら日常生活に必要な知識を得られる豆本(まめほん)、物尽くし(ものづくし)など、多数のバリエーションがありました。

ここでは、「おもちゃ絵」の一つである「組上絵・立版古」について紹介します。

※ご紹介する遊び方は、当時の実情と異なる部分もあります。あらかじめご了承ください。

(※「おもちゃ絵」の詳しい解説は こちら へ)
 

組上絵・立版古とは

 組上絵・立版古とは「様々な立体模型を作るために描かれた絵」をさします。紙細工で立体的な模型を製作するもので、一枚だけの簡単なものから数枚続きの大がかりなものまでさまざまな種類があります。建物や風景、芝居の場面などを切り抜いてミニチュア模型を作って遊ぶことができます。切って遊ぶものなので現在までに完璧な1枚物として残っている資料は数が少なく、とても貴重な資料です。ちなみに、実物に記されている名称としては「組上絵」、「組上燈籠(くみあげとうろう)」が多く、「立版古」は関西での呼び名であったといわれています。

 

遊び方 

例:龍宮餝立燈籠(りゅうぐうかざりたてどうろう)

組み上げの作り方①

1.資料を選んでダウンロード

以下の資料リストから、作りたい組み上げを選んで、「画像表示」をクリックして、画像を表示させましょう。

そして、画像の上で右クリックして「名前を付けて画像を保存」を選択し、保存してください。

組み上げの作り方②

2.画像をトリミング

ダウンロードした画像ファイルを開き、資料部分以外は必要ないので、トリミング(必要な部分だけを選択し、画像を切り取ること)を行いましょう。

※必須ではありませんが、この作業をすると、より大きく印刷でき、このあとの作業がしやすくなります。

組み上げの作り方③

3.画像を印刷する

2でトリミングした画像を印刷しましょう。

厚紙に印刷すると、出来上がりがきれいになるのでお勧めです。

組み上げの作り方④

4.描かれた絵柄の底辺を残して切る

カッターを使って、描かれた絵柄の底の部分を残して切っていきます。
折って立てることができるよう、切るところと切らないところを間違えないようにしましょう。

※龍宮餝立燈籠 (りゅうぐうかざりたてどうろう)の場合は、画像の赤線部分を切ります。

龍宮餝立燈籠 (りゅうぐうかざりたてどうろう)の完成図

5.切った取った部分を垂直に立ち上げて完成!

切り取った部分を、垂直に立てるように折ると完成です。

※完成図を拡大したものは こちら からご覧ください。

資料リスト

龍宮餝立燈籠 ( りゅうぐうかざりたてどうろう )

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龍宮餝立燈籠
書誌事項
請求記号:721.8/UTA 所在:日本近代教育史資料

古戦場陣取餝立 ( こせんじょうじんとりかざりたて )

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古戦場陣取餝立
書誌事項
請求記号:721.8/UTA 所在:日本近代教育史資料

頼朝公冨士野牧狩餝立 ( よりともこうふじのまきがりかざりたて )

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頼朝公冨士野牧狩餝立
書誌事項
請求記号:721.8/UTA 所在:日本近代教育史資料

餝立武者揃 ( かざりたてむしゃぞろえ )

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餝立武者揃
解説

サイズ:36.1×24.7センチ

 それぞれのパーツを切り取り、立てて並べて遊ぶ。並べ方は、絵の中に小さく描かれているのでそれを参考にするとよい。組み立てると、騎馬の武将と四人の武者が立ち並び、馬の首や足、鎧の手などには、馬印、旗、武器などを持った姿になる。

 また、描かれている武者にはその名が記されており、伊予守義経とそれに供奉する、武蔵坊弁慶、駿河次郎清重、亀井六郎、御厨喜三太、熊井大助らである。

(参考 東京学芸大学附属図書館デジタルアーカイブ

書誌事項
請求記号:721.8/UTA 所在:日本近代教育史資料